株式会社「ごとう醤油」様 KITA研修では大変お世話になりました!
中南米からの研修員がアイデアと実行力で頑張る北九州の中小企業を訪問しました
2019年1月
コースリーダー 北村 隆
「ごとう醤油」本社兼工場の前で記念撮影
したがって、中小企業をさらに元気にし、一方で地方の地場産業や第一次産業を活性化させることが、重要となっています。
それらの課題解決のために中南米諸国を対象に、「中南米地域 中小企業・地場産業活性化」コースの研修が行われ、その研修の一環として(株)ごとう醤油様を訪問し、五嶋社長からお話をうかがう機会を得ました。
(株)ごとう醤油様は、大正2年に創業され、現在の五嶋社長が4代目になります。東京の大学で醸造を学び、現社長が事業を継承されました。
資本金600万円、従業員数10名の小さな会社ですが、商工会議所や公的な支援制度をうまく活用しながら7年間で売上が10倍になっています。
健康志向が進むなかで、化学調味料の無添加にこだわり、事業を拡大。さらに、ドレッシングやポン酢などの商品を開発し、現在ではドレッシングなど醤油以外の商品の売上高が60%になっているそうです。
第二創業ともいうべき新商品の拡販成功の基本は、味にありと理解しました。
中小企業が成功するためには、社長のやる気、アイデアと公的支援の両輪がうまく絡み合うことが必要です。ネット販売やパッケージデザイン、店舗や販路開拓など多くの努力が成果に結びついてきたことが伺えます。
その中で、五嶋社長のナルホドと思わせる話がふたつありました。その一つは、中小企業である“ごとう醤油”が有名でないのであれば、全国の誰もが知っている地元のブランドを使った商品を開発するという戦略です。
それが、若松トマト入り、合馬のタケノコ入り、アカモク入りなどのドレッシングになっています。イメージが良くなるとともに、地元のものを贈答したいというニーズにもマッチしています。
それは、醤油やドレッシングの競合商品が置いていない、例えばアパレルショップに陳列するという試みです。おしゃれで健康志向のライフスタイルをもつ人がアパレルショップに行った際に、ちょっとついでに手にしてみるのではないか、というアイデアです。
衣服に比べて価格の安いドレッシングは“ついで買い”に向いているように思いました。いずれもビジネス展開の理にかなっています。
中小企業の経営は、むずかしく困難ですが、アイデアと実行力で成長を実現している元気な企業を訪問し、その道筋と考え方を学ぶことは研修員にとって多いに役立ちました。
お忙しい中を対応していただき有難うございました。