特設コーナー 研修技術活用

下水道維持管理研修について(パートU) new!

2020年1月

コースリーダー 末田 元

「振り返り時間」 @個人学習

前回述べたように、下水道整備が今後の課題という国から参加する研修員や、管渠の維持管理や下水処理場の運転管理に困っているという具体的な問題を抱えて参加する研修員もいます。

当然のこととして、これら研修員間では下水道に対する知識に差があるため、研修内容の理解度が変わってきます。

この差を無くすためには、一週間で習ったことを再度見直す必要があること、研修員同士で研修内容を復習し理解できた者が理解不足の者に教え、研修員全体の理解度の底上げを図る必要があります。

このため、毎週一回、3時間の「振り返りの時間」で補習しています。この「振り返りの時間」は、本研修の第二回目(2009年度)から取り入れています。

当時のコースリーダー(CL)とコーディネーターが検討し取り入れた方法で、過去一週間で学んだ内容を研修員自身やグループで復習・討議し、発表をしてもらうというものです。

研修内容を自分自身で振り返ると同時に他の研修員とも議論を行ってもらい、研修の理解度を向上させることを目的としています。


「振り返り時間」 Aグループ学習
以下、「振り返りの時間」の運営方法について少し詳しく説明をします。

「振り返りの時間」の構成は、4段階に分かれていいます。@CLが作成した問題を研修員独自で解く時間 A独自で解いた解答をグループで討議する時間 Bグループ代表者がグループとしての解答を発表し、他グループと討議する時間 CCLが総括する。という流れです。

@について:
CLは、一週間で学んだ内容の中から重要と思われる点を10点ほどピックアップし問題集を作ります。問題の例としては、「あなたの国での下水道整備の目的は何ですか?」、「嫌気無酸素好気法(A2O法)の目的とその仕組みを説明してください」、「○○下水処理場では省エネ施設を導入していました。どのようなものがありましたか?」等々です。これらの問題を研修員各自がテキストを見ながら解答を書いていきます。

Aについて:
グループを2班に分け、グループ内で各自の解答を披露、討議、修正等をした後、グループとしての解答を作り上げます。グループ員はスナックを食べながらリラックスムードで討議を行います。


「振り返り時間」 Bグループ代表発表
Bについて:
グループの代表者(毎回変わってもらう)にグループでの解答を発表してもらい、他グループからの意見を求めます。

Cについて:
講評の時間。CLから正解、コメントなどを述べ質疑応答をした後に終了します。


この方法を実施して8回(8年)になります。実施して感じるのは、研修員が一週間前に学んだ内容を忘れ去っていることが非常に多いということです。

問題を解くためにテキストのあちこちを探しまくり、なかなか回答に行きつかず時間を浪費してしまいます。このため、Cの講評時間がなくなることもしばしばです。

しかし、グループ討議の中でテキストのあちこちを探し回り、「ここに書いている」や「ここの記述の方が当たっているのではないか」などの言葉が飛び出しているのを見ると、このような討議そのものが非常に重要ではないかとも思っています。

幸い、この「振り返りの時間」は研修員から良い評判を受けています。

今後も研修員が研修内容を自分のものにできるより良い方法を考えて実施していくつもりです。



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