特設コーナー 企業訪問

株式会社 「しんこう」様 KITA研修では大変お世話になりました
食品加工の衛生管理の厳しさを実感!

2018年1月

コースリーダー 中島 康紀

製造ライン見学

「アフリカ地域 起業家育成・中小零細企業活性化」コースの研修の一環として鰍オんこう殿を訪問しました。

しんこう殿は北九州市小倉南区上曽根新町にあるお菓子メーカーです。どんど揚げや小さなドーナツでご存知の方も多いのではないでしょうか。

ほとんどのアフリカ地域の主産業は農業ですが、(地場)産業活性かのためにはそれにどうやって価値をつけるかが大きな課題となります。

高付加価値化のためには「あまおう」に代表されるように素材そのもののブランド化や農作物の加工による他用途への展開といったことが考えられます。

例えば、しんこう殿の代表商品の一つであるあまおうを使用した焼き菓子「福岡いちごしっとりフィナンシェ」は後者のよい例だと思います。

今回は、そういった高付加価値化への取組みについて自国農作物商品への適用のヒントをいただくとともに、食品加工での衛生管理についても研修することを目的に訪問しました。


工場見学前の越野社長のご講話
日本に限らず食の安心・安全は特に先進国では必須の命題です。研修員にとっても自国は勿論ですが、海外展開を考慮した場合今後益々重要になってくる課題の一つです。

衛生管理の基本は「持ち込まない」「発生させない」「排除する」だそうですが、それを具体的に実践している工場を見学するのは研修員にとって初めての体験で、工場へ入る前の一連の手順(下記)の厳しさにはみんなびっくりです。

@事前の質問票による体調確認→A見学前に時計や腕輪を外す→B清潔な作業衣、キャップ、マスク、消毒殺菌した靴の着用→B粘着ローラーによる毛髪や埃の除去→D手洗い、乾燥→Eアルコール手指消毒→Fエアシャワー

また、手順をマニュアル化して分かりやすく図示したり、エアシャワーブースでは前の人が終わって出終わらないと扉が開かないといったフールプルーフが随所で図られていたりと学ぶところが一杯ありました。

食品工場では普通衛生管理上外部からの見学になるのですがここでは中まで入ることができ、具体的な作業や管理を身近に見ることができます。


研修終了後の記念写真
おかげで工場ライン見学でも、衛生的な加工作業の基本となる5Sに積極的に取り組んでおられる状況や重点管理ポイントの見える化等々机上で学んだことの実践例を確認することができました。

研修員は地場企業をサポートする行政官が多いので知識はありますがどうやってやるかという具体論に弱いところがあります。百聞は一見に如かずの言葉通りの格好の研修の場でした。

工場内に部外者を入れることは食品加工メーカーにとって管理上決してうれしい話ではありませんし、忙しい中での対応で大変だと思いますが、それでも研修を快くお引き受けいただきありがたい限りです。

過去数回研修でお世話になっていますが常に研修員に新しい発見を与えていただける得がたい研修先です。

引き続きご迷惑にならない範囲・頻度でお世話になれればと考えています。



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