”北九州で育った「酸素処理システム」がベトナムの川を守る”
JICA(国際協力機構)中小企業海外展開支援事業の採択決定!
2016. 7
技術協力部長 麻原 伴治、部長専門員 宮田 利勝
北九州の企業で酵素処理が大活躍
これは、株式会社ジェー・フィルズ(北九州市戸畑区、谷一身代表取締役)殿が開発された、酵素を活用した画期的な排水処理システムの海外展開を支援するもので、北九州市産業経済局国際ビジネス政策課と協力して、「ベトナム国ハイフォン市における高濃度有機排水を対象とした高性能排水処理システムの案件化調査」として応募し、120件の応募の中から採択されました(採択件数:34件)。
株式会社ジェー・フィルズ殿が提案されている高性能排水処理技術は、同社が独自に開発した酵素活性化システムにより、従来型の処理法と比べて大量の余剰汚泥が発生しないことが最大の特徴です。これは環境にやさしいだけでなく、汚泥処理の費用を大幅に削減する効果があります。また従来型に比べて処理能力が高いことから建設費や運転費用も安価で済むため、最近日本でも高い注目を集めているシステムです。
調査終了後は次のステップとして、「JICA中小企業海外展開支援事業〜普及実証」に応募し、ODA予算により立案した排水処理システムの具現化を目指したいと考えています。そうすることにより、調査を実施したハイフォン市の海産物卸売市場からの排水浄化〜河川汚染防止に寄与できるばかりでなく、この実績をきっかけとして株式会社ジェー・フィルズ殿の海外事業展開の成功につながっていくものと確信しています。