技術協力

マレーシア・フレーザーヒルでの食品系廃棄物の分別収集・堆肥化事業
JICA草の根技術協力事業で食品系廃棄物排出ゼロを目指す

2017年7月

技術協力部 部長専門員 竹内眞介

分別収集用三輪車


分別された生ごみ
マレーシア・パハン州のフレーザーヒルは、同国の首都であるクアラルンプールから北へ車で2時間ほどのところの山岳地帯にあり、標高がおよそ1‚600メートルと高いので、年間を通して涼しいこと(ホテルには冷房設備無し)、自然がそのまま残っていることなどで、避暑や自然観察を目的とした観光客が年間約12万人訪れています。

一方、本プロジェクトの開始前は、一日に約1トンのごみが出ていて、週2回これを収集し、約2時間かけて山裾にある最終処分場へ運んでいました。

マレーシア国としては、ごみの分別・リサイクル活動を通じ、「廃棄物ゼロ」のエコツーリズム振興を目指しており、JICA草の根技術協力事業でアジア低炭素化センター、KITA、楽しい株式会社(若松区向洋町)による食品系廃棄物(以下生ごみ)の分別収集・堆肥化事業を行うことになりました。


堆肥化設備・試運転見学会
最初に、生ごみを出すホテルやレストランなどを訪問し、生ごみの分別排出への協力をお願いしました(2015年8月)。

次に分別した生ごみを腐敗する前に堆肥化する必要があるため、生ごみだけの収集頻度を週2回から週3回に増やした分別収集体制を構築しました。

次に堆肥化設備は、楽しい株式会社が日本国内で販売しているものを輸出し(2015年8月)、マレーシア政府が建設するコンポストセンターに設置して生ごみの堆肥化を開始しました(2015年12月)。

現在もこのシステムは順調に稼働しており、1カ月当たりの生ごみの収集量は約2トンで、この生ゴミから約100sの堆肥が作られ花壇やゴルフ場などで利用されています。


出来上った完熟堆肥