ベトナム国ハイフォン市で取り組む都市廃棄物の堆肥化支援
2017年7月
技術協力部 部長専門員 倉 弘二
レストラン等の事業者に対し有機性廃棄物の分別を依頼
現状の廃棄物は増加の一途をたどり、埋め立て処分場は満杯であり、廃棄物の資源化・減量化は喫緊の課題です。
これに対し、ハイフォン市では他国の援助を受け、日量200tの混合廃棄物を処理する大規模堆肥化施設を総工費21億円で整備しましたが、全く機能せず取り壊されようとしていました。
私はこの施設を改善し再生すべく、現地で堆肥化技術の指導と原料となる有機性廃棄物の分別収集及び市場形成までの全体システム作りの支援を行っています。
現地スタッフは曲がりなりにも長らく堆肥化作業に従事していたので、飲み込みも早く、パイロット試験用種菌13tの製造、パイロット試験へと順調に進み、良質な堆肥製造技術を確実に取得していると判断しています。
技術指導の目的は既存施設のラインをそのまま生かして再生することであり、そのためには提供する技術の適正化だけでなく、現地技術も尊重しつつ協働することで成し遂げました。
今後は堆肥化施設のフォローアップとともに、良質な堆肥製造に必要不可欠な有機性廃棄物の分別収集の仕組みづくり・市場形成へと軸足を移していきます。