技術協力

コンクリート廃材からの再生骨材製造システムの海外事業展開を支援

2020年1月

技術協力部長 麻原伴治、部長専門員 江本寛

バンコク都内ビル解体現場でのサンプル採取


昨年末、星尊挙aをサポートしJICA中小企業海外展開支援の案件化調査に応募してきましたが、2019年2月に採択を受けました。

その後、8月に正式契約が成立したことから、タイ国・バンコク都を中心に現地調査を開始しました。

タイ国においては、急速な都市化の影響で増加する建設廃材を含む廃棄物処理は重要課題であり、「国家環境質向上政策・計画」を掲げ廃棄物発生量の削減やリサイクルの目標を定めていますが、その解決に向けた具体策の実行が喫緊の課題となっています。

また、建設廃材の過半を占めるコンクリート廃材は、主に水害対策として土地の嵩上げ用埋め戻し材として利用されており、6価クロム等の有害物質溶出が懸念されます。

こうした中、同社が提案する技術はコンクリート廃材の再資源化において、➀湿式による付着モルタル分を剥離し構造部材に適用可能な強度の再生粗骨材、細骨材を製造、A抑制剤による6価クロムの無害化、B湿式製造で使用する水が完全循環するので環境汚染がない、といった特徴を有します。


土木・都市計画局、ラームカムヘン大とのミーティング
今回の第1回渡航時においては、➀タイ国やバンコク都における建設廃材への取組実態把握を主目的とし、Aバンコク都での現地解体材の採取、BC/P候補関係機関(ラームカムヘン大、工業省、土木・都市計画局)との意見交換、Cビジネスモデル構築時のパートナー予定企業(SCG)との面談、等を実施しました。今後は、バンコク都等での事業化を目指した「普及・実証事業」の提案に向け、調査活動の充実を図っていく予定です。