技術協力

フィリピン共和国ダバオ市における廃棄物管理向上支援プロジェクト
−草の根技術協力事業−

2020年7月

技術協力部 部長専門員 近藤保光

ごみ分別処理シート作成ワークショップ



フィリピン・ダバオ市において都市廃棄物の減量を目的としたJICA草の根プロジェクトが2017年に開始され、本年3月で終了しました。

プロジェクトは廃棄物焼却発電施設導入事業に合わせて計画されたもので、テーマは廃棄物管理組織の強化支援、ごみ減量・分別推進並びにごみ分析技術の移転です。

事業は廃棄物管理指導などを行う環境天然資源局をカウンターパートとして、現況調査後、モデル事業者及びモデルバランガイ(自治体最小単位)を設定しました。

模範とすべき取り組み、改善すべき取り組みなどを整理し、管理の不十分な地域にどのようにベストプラクティスを浸透させるかに重点を置きました。

これには、ごみ分別処理シート及び事業者啓発用冊子を作成し、バランガイ自らが活動できるようワークショップを開催するなどの事業も展開しました。


廃棄物減量に関するパネルディスカッション
さらに北九州市の市民協力の実情なども理解してもらい廃棄物管理能力向上支援を行いました。

このような活動の成果として、計画部門創設による組織・実行力強化の必要性を提言書としてまとめダバオ市に提出しました。

一方、中央政府の参考にもなった廃棄物分析マニュアルを作成しました。

今後は、もう一つの課題である収集・運搬システム改善のためのJICA事業を今秋着手する予定です。