ダバオ市廃棄物処理発電施設整備計画
−無償資金協力事業−
2020年7月
技術協力部 部長専門員 近藤保光
現在のダバオ市廃棄物処分場
フィリピンのミンダナオ島にあるダバオ市はごみの最終処分に困り、2015年、日本大使館に支援を求めました。
これに応じて新日鉄(当時)と北九州市は現地調査を行いJICA及び環境省事業を活用して、廃棄物発生予測、事業性調査などを実施しました。
同時に、廃棄物問題の根幹である都市廃棄物の減量・リサイクルを目的としたJICA草の根プロジェクトにも着手しました。
この間、両市は市長の相互訪問、環境姉妹都市締結など環境分野の協力を強めていきました。
このような活動が両国の中央政府に認められ、廃棄物発電(WtE)施設建設・運営を目的とした無償資金協力事業が2018年3月にスタートしました。
この事業はダバオ市に代わって調達代理機関が業務を行い、KITAは自治体系コンサルとしてその業務の一旦を担っています。
事業成立にはFIT(電力の固定価格買取り)制度などが必要で、フィリピン政府は現在、そのような環境整備を進めています。
本事業はこれに呼応する形で進められており、今後、必要な事業検討を行った上で、事業調達・契約のフェーズへと進展することが予定されています。