技術協力

ベトナム国ハイフォン市における高濃度有機系排水を対象とした高性能排水処理システム
〜 普及・実証事業(その2) 〜

2021年1月

技術協力部長 麻原 伴治

排水処理装置貯水槽据付完了


地元企業の海外展開支援の一環として、株式会社ジェー・フィルズ殿をサポートし、国際協力機構(JICA)の中小企業海外展開支援事業の一つである普及・実証事業に取り組んでいます。

前報の通り、本事業は現地における実設備での性能実証と普及活動を、資金面を含めてJICAが支援するものです。

事業終了後のビジネス展開を考えて現地調達を基本とし、入札・選定を経て順調に計画を進めてきましたが、本年3月以降世界的な新型コロナウイルス感染拡大による現地渡航見合わせのため、現時点では現地活動が停止した状態です。

我々プロジェクトメンバーが現地に行けない中、カウンターパートであるハイフォン市農業農村開発局関係者や装置製作・据付工事受注企業の尽力により、装置設置用敷地の拡張工事及び基礎工事が2月末に完了(この実行予算はハイフォン市の負担)、3月にはメールやLINE通話を駆使して日本・ベトナム間で連携を図り、総重量25トン規模の貯水槽据付工事を現地企業単独で実行しました。

その後6か月以上が経過しましたが、貯水槽に異常はありません。

ベトナム地元企業の製造技術力の高さを改めて確認できましたし、現地関係者の保守管理への協力に感謝の念でいっぱいです。


装置設置用地拡張工事完了 
昨今、ようやくベトナム・日本間のビジネス往来再開に向けた協議開始のニュースが聞かれるようになってきました。

渡航再開後は、残る機械品及び操作制御盤の据付〜試運転〜本運転に全力で取り組み、ハイフォン市からの期待に応えるとともに、株式会社ジェー・フィルズ殿の事業展開を支援してまいります。