技術協力

草の根活動「プノンペン都コミュニティベースでの廃棄物管理改善事業」の事例
コミュニティ活動を通じた環境改善へのアプローチ

2023.04.11

技術協力部 部長専門員 工学博士 技術士(衛生工学・環境) 高倉 弘二

事業実施期間:2019年1月〜2023年4月(COVID-19 パンデミックによる渡航中止期間含む)

事業概要:プノンペン都は急激な都市化と経済発展、都市への人口流入等により廃棄物量が増大するものの有効な対策を打てず、廃棄物問題は肥大化し、廃棄物管理のレベルアップが喫緊の課題になっていました。これを受け、本事業では都市の中心部を流れるトラベック水路周辺のコミュニティをモデル地域とし、住民啓発を主とする廃棄物管理改善に取り組みました。ここでは住民との「対話」を通して、住民による課題抽出と改善のアイデア出しをベースに、行政施策の一環となるアクションプランを作成し、行政・住民・収集運搬会社の協働により確実にこれを実行しました。その結果、ステークホルダーの行動変容と社会変容の相乗効果が生まれ、清潔で綺麗な地域へと変貌しました。そして、廃棄物管理の最高責任者である副知事からは、「今後も廃棄物管理改善を継続し、都市全体へとこれを発展させる」と内外に対して強くコミットメントがなされました。

一連の環境改善活動の流れについて、311ページに渡る報告書をホームページ下段の特設コーナーに「コミュニティの環境改善を目指して」と題してアップしました。本書では上記活動をつぶさに伝えることで、読者の皆様が海外協力へ関心を寄せていただいたり、また海外協力に携わるうえで参考となることを目的として掲載いたしました。ご一読いただけますと幸いです。