タイ王国ウボンラチャタニ県における都市ごみの適正管理支援業務
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2024.05.14
技術協力部 部長専門員 高倉弘二
地域循環共生圏のイメージ
バイク部品の回収
北九州市は、UNEP(国際連合環境計画)と2019年に「プラスチックごみ対策に係るパートナーシップ・フレームワーク」を締結し、その一環として、KITAはタイ王国の県天然資源環境局及びウボンラチャタニ・ラチャパット大学をカウンターパートとして、2023年度CLAIR事業「タイ王国ウボンラチャタニ県における都市ごみの適正管理支援業務」を実施し、都市ごみの適正管理に係わる新たな知見・知識を得るとともに課題解決の方向性を示しました。
家電製品の回収
•既存の都市部と地方の連携を地域循環共生圏としてブラッシュアップ(資源ごみ、リペア用部品・リユース品+有機ごみ)
•現状のごみの4分別の確実な実施
•廃プラスチック類の油化回収の可能性
•埋立処分場の適正管理
•環境教育の継続によるごみ4分別の効果の拡大化
特に都市ごみの53%が生ごみであり、そのまま近郊都市で埋立処分されています。県の主要産業は農業であり、この生ごみを堆肥として活用すべく、農村部のヤンキノック副郡の農家の堆肥利用に係わるアンケート調査を実施しました。
堆肥に関する農家へのヒアリング
当地域では持続可能な農業の実現を目指して積極的な堆肥の利用がなされており、施肥量を増やすことで「地力の増進」が期待されます。その反面、農家は堆肥を自家製造しているため入手量が限定的であり、また安価な堆肥を求めています(市場価格6‚000THB/t程度に対し、相場観は2‚000THB/t)。これらを解決するために、生ごみの堆肥化を通じた都市部と地方(農村部)が連携する「地域循環共生圏」の構築が期待されます。
詳細は、特設コーナー「SDGs関連技術レポート」をご覧ください。