国際研修部トピックス

初めての体験 遠隔(リモート)研修 new!

2020年11月16日〜2020年12月18日

コースリーダー  中島 康紀

コースオリエンテーションについて紹介中の中島コースリーダー


2020年度のJICA研修は新型コロナの影響で本邦研修が実施できず、すべてオンラインでの遠隔研修となりました。私が担当した「先進国市場を対象にした輸出振興/マーケティング戦略(C)」は、全コースを通じてのトップバッターで慣れないことも多く、結構ドタバタしてしまいました。

本コースは、対象者限定のユーチューブによるオンデマンド配信で実施したのですが、ドタバタの一番の要因は、教材動画の制作方式を変更したことです。当初、実際の講義(日本語の場合は逐次通訳付き)を撮影し、若干の編集を行った上でそのまま動画配信する予定でした。

しかしながら、事前打合せでそれでは間延びするとの判断により、急遽パワーポイントスライドショーの英語音声吹込み動画に変更することになりました。

読み原稿は当然間に合いませんので実際の講義動画から、文字起こしを行い、台本化、英訳、吹込み、編集作業など、右往左往の連続でした。しかしそれで得られた知見も多く、今後の研修に活かせるものと思っています。


コースオリエンテーションの一例
一二事例をご紹介します。

一つは文字起こしです。Google ドキュメントの自動文字起こし機能を使ったのですが、優れているとはいえやはり誤変換が多くあります。

突然に「加藤」がでてきて、なにかと思ったら、○○か、とか‥といったまるで関係ない接続の言葉だったりします。そのため、録音データを何回も聞き直すことになります。

それを繰り返して理解できる日本語にしても、論理的でなかったり、話が飛んだり、説明不足だったりがあり、そのままでは台本にはなりません。

今までこれを研修員に分かり易く伝達していたコーディネーターの方々のすばらしさに今更ながら感心しましたが‥。

ライブ講義でしたら、これでもよいかもしれませんが、テキストだけを見るオンデマンドではかなり改編する必要がありました。そのために2〜3回聞き直すなど余分な手間が非常にかかります。

そこで結論としては「文字起こしデータは一次データとしての参考資料とするにとどめ、スライド毎音声を聞いて、そのまま意訳、改訳、補足して1頁ごとの文字数も勘案して台本を作る。」のが現時点最も良い方法だと思われます。

二番目は動画用スライドの作成です。
本コースはデジタルマーケティングとかデジタルをあつかった科目があります。

その場合、スライドにリンクを貼ってWebサイトに飛ばすことがよくあります。スライドショーの記録で動画を作成する場合は、PC画面上のサイト画像をキャプチャして別挿入しなければなりません。

サイトに飛んで元のスライドに戻ることが同じスライドで複数回行われることがありますので、それに沿った音声吹込み用パワーポイントに編集し直す必要があります。事前に講師との事前擦り合わせが重要だと痛感しました。

色々苦労はありましたが、研修員からは好評をいただき何とか責任を果たせたかなと思っています。

遠隔研修の利点としては、レポートの提出や質疑応答などで研修員レベルや興味のある分野などの把握や、KITA独自手法であるIASを核としたアクションプランまでの問題解決ストーリーを事前に理解してもらえると言ったことがあげられます。

コロナが収束して本邦研修1本になっても、この良さを残すため、確定研修員に対してコースオリエンテーションやIAS動画の事前配布およびそれの報告書の提出などは有用なのではないかと思います。

しかし残念ながら、まだ本邦研修の年内実施は無理なようなので、得られた知見・経験をもとに更なる遠隔研修の充実を図っていきたいと思っています。