2024年度研修 青年研修 ICT推進によるDX実践(C)(仏語)コース
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〜デジタルで明日を切り拓く〜
2024年9月23日〜10月10日
コースリーダー 中島康紀

Panasonicセンター訪問

研修訪問先での写真1
青年研修事業は、我が国が開発途上国を対象に実施する技術協力の一環として、各国の青年層を対象に、それぞれの国で必要とされている分野における日本の経験、技術を理解する基礎的な研修を行い、将来の国づくりを担う人材の育成に協力する事業です。
開発途上国において、ICT及びDX分野における社会のニーズに対応した人材の育成は発展のための重要な要素であり、経済の発展や貧困の削減に寄与すると期待されます。本研修は、アフリカ(仏語圏)のICT及びDX分野の将来を担う青年リーダー層を招き、我が国における同分野の施策や運用状況を学ぶとともに、自国の現状や課題の改善・解決に向けた具体的なアクションプランを作成して、各国同分野の水準向上・発展に資することを狙いとしています。

研修訪問先での写真2
研修に参加したメンバーはガボン、カーボベルデ、コートジボワール、ジブチ、セネガル、ブルキナファソの6ヶ国からの7名でした。全てデジタル関連ではありますが、実務担当の研修員から大臣のデジタル技術顧問まで幅広い人材の集団となりました。研修期間は18日間と短期でしたが、その中でデジタル推進施策・戦略やプロバイダー事例及び製造業・農業の実践事例等バランスを考えたカリュキュラムを設定しました。ほぼ全ての科目で活発な質疑となり、情報・知識を可能な限り吸収しようとする研修員の皆さんの強い意欲を感じました。ただ、その分 時間が延びる傾向になり、時間管理には苦労しましたが・・・。研修員の意欲・努力のおかげもあり、例えば日本のスマートバス停を参考に自国のBRTへの展開や、経済産業局その他の施策を取り入れて西アフリカのイノベーションハブを目指す等実行可能性のある且つ意欲的なアクションプランにつながりました。

研修訪問先での写真3
研修員のレベルは総じて高く、質問の内容や研修科目についての評価も的を射たものが多かったようです。年々研修員のレベルは上がってきていると思いますが、それに合わせて研修科目や運営(紙のテキスト配布等)も見直していく必要があります。特にデジタル関連コースの技術はすぐに陳腐化するので、科目・内容は遅滞なくアップデートしていかねばならないことを痛感しました。
ただ、前述のように各研修員の業務内容・レベルがかなり異なるため、研修科目への興味、理解度にはばらつきがみられました。集合研修の難しいところではありますが、施策・戦略をメインとしたコースと実践力向上コースの2本立てにすることも有効ではないかと思われます。
北九州は地方都市の中では、デジタル化に前向きで実績もあり、デジタルコースを実施するには最適な都市のひとつです。今後、関連コースが増えていくことを期待しています。