国際研修部トピックス

2025年度研修 日系社会研修 和食ビジネス振興 new!
美味しい和食の再発見 〜新しい和食メニューの開発〜

2025年11月18日〜12月4日

コースリーダー 中村博

益元料理教室での実習後の会食


益元料理教室での実習料理
 本コースの研修員は、日系の6名(ブラジル2名、ボリビア1名、コロンビア1名、パラグアイ1名、ドミニカ共和国1名)で、主に日本食レストランの経営者、味噌等の素材の製造者、初めて参加する映像制作会社の社員でした。研修中の使用言語は本来 日本語のコースで6年前にスタートしたのですが、日系3世ともなると、日本語は理解できないため、今ではスペイン語やポルトガル語で研修しています。料理体験や実習では、短い会話に加えて実物があるため、スペイン語の通訳のみで、十分に伝わりましたが、講義ではスペイン語とポルトガル語の正規の翻訳資料でないと十分に理解ができません。そこで機械翻訳したスペイン語とポルトガル語のテキストを用意したのですが、翻訳精度には限界があり、かなり苦労しました。


糀屋本店にて
 コースでは、料理体験、実習を最大限に取り込みました。料理教室では、ちらし寿司、鯛の土瓶蒸し、出汁の作り方等を学びました。糀の原点、糀を使う料理の実習、更に巻き寿司や鮭を入れた和食の弁当作りも体験しました。糀屋本店では、講師のお孫さんでも作れる黄金比3:2:1の卵焼(卵3個、塩糀2さじ、砂糖1さじ)を教わり、受入側のコーディネーターとコースリーダーも記憶して、家庭で実践しています。

 また、研修員の全員が、時間をかけて「そば打ち」の体験をしました。研修員からは「そばは美味しいと思った事がなかったが、このそばは今まで食べた中で最高に美味しい」との感想が聞こえてきました。体験後に全員がそばの乾麺を自国へのお土産として購入しました。
更に、大規模な味噌工場の視察、味噌仕込みの体験、酒造所の見学、抹茶の体験、多くの醤油製品の紹介など、さまざまな貴重な見学も出来ました。


そば道場での実習
 特に、詳細に計画したのは、研修員の昼食の場所です。来日したら、和食が食べたいとの要望が多いと予想して準備しましたが、予想通り「和食、和食、和食、、、」との希望でした。そこで、「佐伯道の駅まる」、「唐戸市場」、「宗像海鮮昼食」を準備しました。海鮮昼食では、「いかの活造りを刺身と天ぷらで2度味わえるのは素晴らしい」、「いかが可哀そうだけど美味しい」との感想でした。また、天ぷら定食のひとつのトレイに乗せられた「主菜・小鉢・茶碗蒸し・味噌汁の組み合わせ」に感心していました。

 中南米では、韓国をはじめとするアジア諸国の料理が勢いを増し、日本食の人気は低迷しているそうです。日本食のレストランでは、日本食を作る担い手や従業員が、本来の日本食を食べた事もないし、経験もない人たちが多いそうです。


辻利茶舗にて
 研修員は、今回の研修で、美味しい和食を再発見する事ができたようです。更に、料理実習では、糀の使い方、多くの出汁の作り方の知識を得る事ができました。帰国してから、研修員の皆さんが現地に適合した和食メニュー「手に入る食材を使い、自国の人が好み、手ごろな価格」を開発し、現地の人から好まれる、新たな「日本食の伝統」を築いてくれる事を期待しています。研修の成果を取り込んで、新たな和食作りに挑戦して下さい。